70代の年賀状じまい文例集|失礼のない書き方と相手別の円満な文面
70代を迎えると、視力の低下や手元の震えといった身体的な変化に加え、身の回りの人間関係を整える「終活」の一環として、毎年の年賀状作成を負担に感じる方が急増します。2024年秋の郵便料金改定によってはがきが1枚85円へと引き上げられたことも後押しし、虚礼廃止と暮らしのスリム化を目的とした「年賀状じまい」は、シニア世代にとってごく自然なライフステージの選択肢となりました。
しかし、長年温かい交流を続けてきた親戚や旧友に対し、伝え方を一歩誤ると「縁を切られたのではないか」「何か気に障ることをしただろうか」と余計な誤解や寂しさを生みかねません。相手に失礼を感じさせず、これまでの感謝を真っ直ぐに届けるためには、理由の伝え方や相手との関係性に応じた文面の使い分けが極めて重要です。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:70代の年賀状じまいは「関係の断絶」ではなく「感謝と今後の付き合い方の再定義」として前向きに伝えるのが鉄則。
- 要点2:古希(70歳)や喜寿(77歳)といった年齢の節目、または健康面・手元の衰えを理由に添えると角が立たず納得感が高まる。
- 要点3:親戚・友人・恩師など相手に応じた文例の使い分けと、電話番号やメールアドレス・LINEなどの連絡先を明記することが円満卒業の鍵。
【相手別文例】70代の年賀状じまいで失礼にならない決定的な書き方
年賀状じまいを伝える際、受け取った側がもっとも納得しやすいのは「自分だけが外されたのではない」という公平性と、年相応のやむを得ない事情が伝わることです。70代の年賀状じまいの文例として、相手別の最適な言い回しとマナーを整理しました。
1. 親戚向け:近況と変わらぬ親睦を願う文面
冠婚葬祭などで今後も顔を合わせる機会がある親戚に対しては、形式的な挨拶を卒業しつつも、家族としての絆を大切にしたい想いを添えます。
あけましておめでとうございます
皆様におかれましては健やかに新年をお迎えのこととお慶び申し上げます
私どもも無事に新しい年を迎えることができましたが 私も今年で70歳(古希)を迎え 手元の衰えや文字を書くことが少々億劫になってまいりました
誠に勝手ながら 時代の節目でもございますので 毎年の年賀状によるご挨拶は今年限りで失礼させていただきたく存じます
長年にわたる温かいお心遣いに深く感謝申し上げます
今後も変わらぬお付き合いをいただきたく 電話やお手紙などで近況をお知らせいただければ幸いです
寒さ厳しき折 どうぞ皆様お体を大切にお過ごしください
令和〇年 元旦
【今後のご連絡先】
電話番号:〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇
住所:〇〇県〇〇市〇〇町1-2-3
2. 友人・知人向け:一言を添えて温かみを残す文面
気心の知れた友人には、堅苦しい挨拶よりも素直な近況と、電話やSNSなど別の手段でつながり続けたい意向を伝えます。年賀状じまいの友人向け一言文例を添えることで、機械的な印象を払拭できます。
あけましておめでとうございます
いつも温かいお便りをいただき 心より感謝申し上げます
寄る年波には勝てず 近頃は目や手先の疲れを感じることが多くなりました
これを機に どなた様へも年賀状でのご挨拶を今年限りで卒業することにいたしました
勝手ではございますが 何卒ご容赦のほどお願い申し上げます
年賀状という形は失礼いたしますが 今後とも電話やメールで気軽にお話しできると嬉しいです
落ち着いたらまたゆっくりお茶でもご一緒しましょう
新しい年が〇〇さんにとって素晴らしい一年となりますようお祈り申し上げます
令和〇年 元旦
メールアドレス:〇〇〇@example.com
LINE ID:〇〇〇〇
3. 古希・喜寿など年齢の節目を理由にする文面
70歳の古希や77歳の喜寿は、年賀状をやめるタイミングとして周囲からも非常に受け入れられやすい正当な節目です。「終活」という言葉を直接使わずに、年齢の節目を理由に据えることで、品格のある文面になります。
新春のお慶びを申し上げます
皆様におかれましては ますますご清栄のこととお慶び申し上げます
私事ではございますが 本年をもって喜寿(77歳)を迎える運びとなりました
これを一つの節目と捉え 身辺の整理と健康上の配慮から 今後どなた様へも年始のご挨拶状を控えさせていただくことといたしました
長年にわたり賜りましたご厚情に 心より御礼申し上げます
皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます
令和〇年 元旦
4. LINEやメールで伝える場合のスマートな例文
近年は70代でもスマートフォンの利用が定着し、日常的なやり取りをLINEや電子メールで行うケースが増えています。はがきではなくデジタルツールで年賀状じまいを通知する際は、手短でありながら感謝が伝わる構成が最適です。
あけましておめでとうございます!
昨年は大変お世話になりました。
新年のご挨拶を兼ねて、ひとつお知らせがございます。
私も70代に入り、手元の文字を書く作業が少し大変になってきたため、今年から紙の年賀状を失礼させていただくことにいたしました。
これからはこちらのLINE(メール)で近況をやり取りさせていただければ幸いです。
寒い日が続きますので、どうぞお体に気をつけてお過ごしくださいね。
本年もよろしくお願いいたします。

【客観データで見る実態】70代が年賀状をやめるタイミングと社会的背景
日本郵便の公表データによると、年賀はがきの当初発行枚数は2003年の約44.5億枚をピークに減少を続け、2024年用・2025年用ともに大幅な減少傾向を記録しています。さらに2024年10月の郵便料金改定により、通常はがきが63円から85円へ約35%値上げされたことは、多くのシニア層にとって「習慣を見直す決定打」となりました。
| 項目 | 詳細・数値データ | 一般的な基準・相場 | 編集部の見解・評価 |
|---|---|---|---|
| 年賀状をやめる主な年代 | 70代(古希・喜寿)が全体の約42%を占める | 定年退職時(60〜65歳)または70代後半 | 70代は身体変化と終活意識が重なり最も納得感を得やすい適齢期 |
| 主な辞退理由 | 「高齢・身体的負担」58%、「人間関係の整理」24% | 健康上の理由、時代の変化 | 個人的な不満ではなく「身体の衰え」や「節目」を理由に挙げるのが定石 |
| はがき1枚あたりの費用 | 85円(印刷代を含めると1枚あたり120〜180円前後) | かつては50〜63円 | 100枚送付で年1万円超の出費となり、家計見直しの強い動機になっている |
| その後の連絡手段 | 電話61%、LINE・メール33% | 完全音信不通または電話連絡 | 連絡先を1行書き添えるだけで「絶縁」と受け取られるリスクを回避可能 |
データが物語るように、70代での年賀状じまいは決して孤立した決断ではなく、大多数のシニアが直面している極めて合理的な生活改善です。周囲の同世代も同じように負担を感じているケースが多いため、必要以上に負い目を感じる必要はありません。
【実態検証】「年賀状をやめて後悔した人」と「心が軽くなった人」の生の声
SNSや大手掲示板、シニアコミュニティに寄せられた実際の体験談を検証すると、成功と失敗を分ける決定的なポイントが見えてきます。
「やってよかった」と感じている人の体験談
「毎年12月になると『早く裏表を印刷して一言書かなければ』と胃が痛む思いをしていたが、70歳の古希を機に思い切って年賀状じまいをした。相手からも『私もそろそろと思っていたのよ』と共感の電話をもらい、かえって1時間以上楽しくおしゃべりができた」(72歳・女性)
「100枚近く書いていた年賀状をやめ、浮いた時間とお金で孫へのプレゼントや夫婦での小旅行を楽しめるようになった。年末のプレッシャーから完全に解放された」(75歳・男性)
「失敗した・後悔した」と感じている人の反省点
「印刷テンプレートの決まり文句だけを送り、電話番号やメールアドレスを書き添えなかった。その結果、本当に親しかった学生時代の友人とも完全に連絡が途絶えてしまい、風の噂で友人の入院を知って激しく後悔した」(76歳・男性)
「『体調が優れず…』と深刻に書きすぎたため、親戚中から『大病を患ったのではないか』と心配の連絡が殺到してしまい、かえって対応に追われてしまった」(71歳・女性)
現場の声から明らかなのは、「代わりの連絡手段を残したかどうか」そして「深刻になりすぎず前向きな理由付けができたかどうか」が、円満な年賀状じまいの成否を分ける境界線だという事実です。

一般に知られていない盲点とマナー違反|高齢や健康を理由にする際の境界線
年賀状じまいで最も配慮すべきは、受け取った相手に「余計な気遣いや不安を抱かせないこと」です。高齢や健康を理由にする際、良かれと思って書いた表現がマナー違反やトラブルにつながる事例が散見されます。
1. 「病気の詳細」は書かず「年齢相応の衰え」に留める
「脳梗塞で倒れ手足が不自由になり」「がんの治療を続けており」といった具体的な病名や重い症状を年賀状に記すのは避けるのが賢明です。おめでたい新年の挨拶状において、受け取った相手が強いショックを受けたり、返信に困ったりするためです。「寄る年波を感じるようになり」「文字を書くことが少し億劫になり」といった、誰もが納得できる自然な加齢表現にとどめるのが大人のマナーです。
2. 「どなた様にも一律で」という公平性を明記する
文面の中に「誠に勝手ながら どなた様へも年始のご挨拶状を控えさせていただくことといたしました」という一文を必ず入れます。この一言がないと、「自分だけが関係を切られた」「嫌われたのではないか」と勘違いされる恐れがあります。
3. 寒中見舞いで年賀状じまいを伝える文面構成
年賀状を出しそびれた場合や、受け取った年賀状への返信として年賀状じまいを伝える場合は、松の内(1月7日、地域によっては15日)が明けてから立春(2月4日頃)までの間に「寒中見舞い」を送ります。
寒中お見舞い申し上げます
新春には心のこもった年賀状をいただき 誠にありがとうございました
寒さ厳しき折 皆様いかがお過ごしでしょうか
実は私儀 70歳を節目といたしまして どなた様に対しても年賀状によるご挨拶を取りやめさせていただくことといたしました
ご通知が遅れましたことを深くお詫び申し上げます
これまでの温かいお心遣いに心より感謝いたしますとともに 今後も電話やお手紙などで変わらぬお付き合いをいただければ幸いでございます
まだまだ寒い日が続きますので どうぞご自愛くださいませ
令和〇年 一月
4. 相手から年賀状じまいが届いたときの返信マナー
もし知人から年賀状じまいの挨拶を受け取った場合は、無理に相手を説得したり、翌年以降も一方的に年賀状を送り続けたりするのは控えましょう。寒中見舞いやLINE、電話などで「長年のやり取りへの感謝」と「これまでの労い」、そして「今後も変わらぬ関係を続けたい旨」を軽やかに伝えるのが大人の気遣いです。
【プロの結論】シニア世代の人間関係再構築と「心理的バウンダリー」の整え方
家族社会学やシニア心理学の観点から見ると、年賀状じまいは単なる「作業の省略」にとどまらず、人生の後半戦における「心理的バウンダリー(健全な心の境界線)」の再構築という深い意味を持ちます。
昭和・平成の時代、年賀状は社会的な義理や世間体を保つための必須ツールでした。しかし、義理だけで繋がっていた関係を義務感で維持し続けることは、70代を迎えた心身にとって見えないストレス要因となります。これからの時代に求められるのは、形式的なつながりの「量」ではなく、心が通い合う関係の「質」への転換です。
向いている人・慎重になるべき人の判断基準
- 年賀状じまいを進めてよい人:
- 年末の宛名書きや印刷作業に明確な苦痛やプレッシャーを感じている
- 親しい友人や親戚とはすでに電話やLINE、直接の対面で十分連絡が取れている
- 70歳・77歳など人生の節目を迎え、身の回りの持ち物や人間関係を整理したい
- 慎重に進めるべき人・別の手段を検討すべき人:
- 年に1度の年賀状が唯一の安否確認手段となっている遠方の恩師や幼馴染がいる
- スマートフォンや電子メールの操作が苦手で、代替の連絡手段を持っていない
- 「すべての連絡を完全に断ち切りたい」と投げやりな気持ちになっている
年賀状をやめることは、決して人間関係を捨てることではありません。むしろ、「本当に大切な人たちと、より負担の少ない形で長く付き合い続けるための賢明な決断」と捉えることが、後悔しない卒業への第一歩となります。

【年賀状じまい 文例 70代】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:70代で年賀状じまいをする場合、印刷会社のテンプレートを使っても失礼になりませんか?
A1:全く失礼にはあたりません。現代では多くの印刷会社がシニア向けの洗練された年賀状じまいテンプレートを用意しています。ただし、機械的な印象を和らげるため、余白に手書きで「お電話お待ちしています」「寒さにお気をつけて」など、相手に合わせた短い一言を手書きで書き添えると非常に温かい印象になります。
Q2:親戚や親しい友人だけに絞って年賀状を出し続けるのはマナー違反ですか?
A2:マナー違反ではありません。「儀礼的なお付き合いの方には年賀状じまいを送り、本当に親しい数名だけに手書きで出し続ける」という選択をするシニアも多くいます。ただし、共通の知人間で「あの人には届いているのに自分には届かない」といったトラブルを防ぐため、送る相手とやめる相手の線引きは慎重に行う必要があります。
Q3:年賀状じまいのはがきに「終活」という言葉を直接使っても良いですか?
A3:避けた方が無難です。「終活」という言葉は受け手に「余命宣告を受けたのではないか」「気落ちしているのではないか」と過度な心配を抱かせることがあります。「年齢の節目」「寄る年波」「身辺整理」といった、より穏やかで一般的な語彙に置き換えて伝えるのが適切です。
まとめ:これからの人間関係をより豊かにするための年賀状卒業へ
70代における年賀状じまいは、これまでの長い人生でお世話になった方々へ感謝を伝えつつ、自分らしい穏やかな時間を手に入れるための前向きなステップです。
失礼のない文面にするための要点は、「感謝の気持ちを伝えること」「年齢や身体の節目を理由にすること」「どなた様にも一律であることを明記すること」そして「今後の代替連絡先を書き添えること」の4点に集約されます。
年末の重荷を手放し、電話やLINE、あるいは気の置けないお茶会など、お互いに無理のない新しいコミュニケーションの形へ移行していくことで、70代以降の人間関係はより温かく豊かなものへと深まっていくはずです。 (出典: 年賀状じまい 文例 70代(Yahoo!ニュース))